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2024/10/21 17:46
2024年も野菜の高騰で頭を抱えられている方が多いのではないでしょうか。野菜高騰の背景には様々は要因が絡み合ってるのはご存知でしょうか?
今回は現役農家が野菜高騰の理由を解説しようと思います。
野菜の価格はどのように決定される?
野菜の価格は、さまざまな要因によって決定されます。
その要因を詳しく見ていきましょう。
需要と供給
野菜の価格に最も大きな影響を与える要因の一つは、需要と供給の関係です。
需要が供給を上回る場合、価格は高騰します。
2024年だと、夏季の高温による野菜の生育不良や収量低下が、供給不足の原因となっていることが多いです。実際、今季は例年に比べて作物の病害の被害や高温障害により出荷できない野菜が多かったからです。
ガソリン価格などの輸送費&物流業界の2024年問題
野菜は生産地から市場まで運ばれる過程で輸送費が発生します。
その輸送費にはさまざまな要因が影響しますが、特にガソリン価格の上昇は野菜の小売価格に直接的な影響を及ぼします。
また、ガソリン価格だけでなく、国際的な事象も輸送費に影響を与えます。
たとえば、ロシアとウクライナの戦争が輸送費に大きな影響を及ぼす原因のひとつです。
これにより、石油価格の不安定性が高まり、輸送に必要な燃料の価格が上昇しています。
その結果、野菜の輸送コストが増加し、小売価格に上乗せされます。
働き方改革関連法によって2024年1月から自動車運転義務における時間外労働時間の上限制が適用されました。そのため長距離輸送が難しくり、2024年以降は中継輸送を伴う荷物に積み替えやドライバー交代などりより野菜の鮮度低下や運送会社のコストが大きくなりました。
農業組合や個人農家の決定
農業組合や個人農家は、野菜価格において非常に重要な役割を果たしています。
価格設定は、地域や農産物の種類に応じて異なり、その決定は野菜市場全体に影響を及ぼすこともあるでしょう。
農産物の供給量は季節や気象条件によって変動します。
生産者は供給量を予測し、需要に合わせて価格を調整することがあります。
2024年現在の野菜が高騰している理由
さて、2024年現在、なぜ野菜が高騰しているのでしょうか?
価格高騰の理由は産地によって異なりますが、2024年は高温と降水量が例年より少なく野菜の病害が数多く発生しました。そのため巨大産地の北海道、千葉、茨城が病害等のダメージを喰らい例年に比べ市場に出回るのが低下しました。今回解説した要因が野菜高騰の理由です。
野菜高騰はいつまで続く?
野菜高騰がいつまで続くのか、その見通しは不透明です。
気象条件や需給の変動によって価格が変動するため、将来の野菜価格は予測が難しいです。